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【彼女について】人は、なんでもできるの。忘れないで。今、あなたがここにいることだってとんでもない、ありえないはずのことなのよ。

評価:
よしもと ばなな
文藝春秋
¥ 1,250
(2008-11-13)
コメント:人として生きることの切なさと素晴らしさ。大きな意味での「愛」の意味。そういうものを端的に切り取った稀有な作品です。読む人を選ぶ物語だし、全員に勧めることはできませんが、少なくとも私は、癒され、励まされました。これから先、どう生きようかということを、深く考えさせられる一冊です。

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世の中には、二通りの人間がいる。

よしもとばななを好きか、好きじゃないか。

…っていうのは、リリー・フランキーさんが松田勇作さんを評して
言った言葉のパクリですが。

でも、私にとっては、まさにそんな感じの存在です。

この人の描く世界が、昔も今も、心の底から好きですね。
信者と言ってもいいかもしれません。

以下、若干ネタばれが入るかもしれません。
あしからず、ご了承ください。


「彼女について」。

去年の11月発売の、新しい作品です。

図書館で出会い、…つーか、ファンなら買えよ!って感じですが、
今日、無事に読了。
通勤電車で読むには、正直、ヘビーな作品でした。

簡単にあらすじを書くと、

大きな食料品チェーンの令嬢で、母親が魔女的な能力を持っていて、
狂気に陥り、父親を刺し殺した、という痛ましい過去を持つ由美子が、
いとこの昇一と、伯母の敦子の助けを借りて、自分の過去と向き合う。

…という物語です。

もっとも、この小説を読んだ人からは、

「ちょっと違うんじゃない???」

と、言われそうな解釈ですが、敢えて。

あまりにもあり得ない設定で、描かれていることも「魔法」とか、
お城みたいなお屋敷とか、およそ共感できなさそうな物語のはずなのに。

…なのに、どうして私は、心を揺さぶられ、
泣きそうになりながら、

「これは、もしかして私のことを書いているの?」

などと思うのだろう。
この人の作品は、なぜだかたいてい、そう思うのだ。

さて、表題の言葉。

由美子が、昇一に伴われ、由美子の母親が父親を刺し殺した現場にいて、
彼女に首を刺されたという、カウンセラーの女の人の言葉です。

長いですが、全文を引用します。

「人は、なんでもできるの。忘れないで。今、あなたがここにいることだってとんでもない、ありえないはずのことなのよ。でも、人はなんでも可能にする。つながりのある他の人の力を借りたりして、実現させる。ただ、説明のしかたがあれこれあるだけで、同じことなのよ。あなた以外の人がそのときあなたに注ぐ力の名前こそが、軽々しい意味ではなくて愛というものなのよ。それはあなたが最終的に少しゆがんだ形でもらってしまったものを修正することさえできるわ。」

このことを言いたくて、よしもとばななさんは、
この物語を書いたんじゃないのかな…。

私は、最近、実家に帰ったんだけど、
十年以上もひとりで暮していたし、いい歳になったので、
家族だったり、平穏な暮らしだったり、そういうものの持つ美しさや、
ちょっとした怖さを痛感します。

今の暮らしが未来永劫、続くわけじゃない。

幸せも怖さも、全部、そこに集約されているような気がします。

だからこそ、今がすべてだと思って生きるしかないのですが。
望みすぎず、不幸ぶらず、あるがままの世界を受け入れることが、
何より大切なのですが。

あとがきを読んでいたら、よしもとばななさんが、
前にこのブログでも紹介した「ホ・オポノポノ」について言及していました。
作品を書くにあたり、取材をしたとのこと。

正直にいえば、その一文を読むまで、ぴんとは来ませんでいしたが、
そう聞いて、ようやく、よしもとばななさんが
この物語において何を描きたかったのか、
おぼろげながら理解できた気がしました。

人の幸せは、たぶん、自分自身の責任にあるんだね。
そして、周囲の愛情に気付けるかどうかも、
自分にかかっている気がします。

長い文章になりましたが、この辺で。

書きたいことは、まだまだ山のようにあるのですが。

まだ心臓がバクバク言ってます。。。
それぐらい、衝撃的な作品でした。


posted by: サバトラ | 小説 | 23:03 | comments(0) | trackbacks(0) | - |

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